自民党谷垣禎一総裁は26日夜、仙谷由人官房長官馬淵澄夫国土交通相
の問責決議案提出を受けて、「可決の国会の意思が示されたならば、それに
応じた行動を内閣は取るべきだ」と述べ、仙谷氏らの辞職を求める考えを改
めて強調した。国会内で記者団の質問に答えた。谷垣氏は仙谷氏らに対する
問責決議案を提出した理由を「尖閣問題の処理の枠組みそのものを極めて誤
った方向に位置付けた」と説明。菅直人首相が仙谷氏らの続投を表明してい
ることに対しては「行政府は国会の意思に適合する行動を取るのがあるべき
姿だ」としたが、今後の自民党の国会対応については「そこから先は仮定の
話で、内閣の出方をよく注視していきたい」と述べるにとどめた。

 

野党が参院を押さえていることで、与党によって当面は片肺飛行を余儀なく
されているわけだが、菅内閣の要である仙谷官房長官の問責決議案が可決さ
れる事態に追い込まれた。むろん、衆院とは違って法的拘束力は無いので、
辞任する必要はないにしても、決議案が可決された事実は重いだろう。低空
飛行を続ける菅政権にとって、支持率回復のために内閣改造を目論むかもし
れないが、今の顔ぶれになってから半年も経っていないうちに、入れ替える
わけにもいかず、仙谷官房長官が兼任している法相の後任を決めるくらいで
はないか。臨時国会は間も無く閉会となるものの、今のままでは通常国会
乗り切るのは難しい。果たして菅首相はどうするのだろうか。