民主党岡田克也幹事長は8日、小沢一郎元代表衆院政治倫理審査会への
出席を拒んでいる問題で、来年1月の通常国会召集前に政倫審で招致の議決
をすることも視野に党内調整に入った。小沢氏を支持するグループは国会招
致に強く反対しており、調整は難航することになりそうだ。菅直人首相は同
日午後、首相官邸で岡田氏と会談した。岡田氏は近く党役員会で、議決方針
を確認したい考えを伝え、首相も意見集約を急ぐよう指示した。会談後、首
相は記者団に、国会閉会中に小沢氏を招致する可能性に関し「岡田幹事長の
方で、そういうことも含めて考えてもらっている」と述べた。民主党執行部
は、野党側が要求する小沢氏の招致に対し、明確な方針を打ち出さなければ、
通常国会を乗り切ることは困難と判断した。ただ、招致が議決されても、本
人が拒否すれば強制力はない。

 

岡田幹事長は小沢氏の対応を一任されていたわけだが、結局説得どころか、
まともに会談を行うことも出来ず無為に時間だけが過ぎていった。努力して
いると言うばかりで、何も出来なかった岡田幹事長が批判されるのは当然で
ある。政権与党の幹事長が「一兵卒」の小沢氏に会えない事態は、明らかに
おかしいと言わざるを得ない。両者とも会うつもりが無い、そんな風に見え
てしまうのだ。招致が議決されても本人が拒否すれば、出席する必要は無い
のが政倫審である。ただ、岡田幹事長にとって、ここで調整が出来ないよう
では、大政党の幹事長としては失格である。野党の攻勢を誘うばかりか、招
致の議決に動いたことで小沢グループの反感も買うだろう。相変わらず反小
沢、脱小沢を政権の推進力にしているようでは、菅政権の命数は少ないと言
わざるを得ない。