12日投開票の茨城県議選が与野党の注目を集めている。来年春の統一地方
選の前哨戦と位置づけられているうえ、民主党の「党内抗争」の引き金にな
るとみられているからだ。同党の岡田幹事長は9日に茨城県を訪れ、常陸
田市のショッピングセンター前で、「私たちは失敗も経験不足もあるが、正
面から必死に取り組んでいる」と支持を訴えた。茨城入りは11月に続いて
2度目だ。岡田氏が地方選としては異例の応援態勢をとるのは、小沢一郎
代表が「茨城県議選で惨敗すれば、地方が火を噴く」とし、菅首相や岡田氏
らの責任を追及する構えを示しているからだ。

 

民主党政権運営だけでなく、党内の対応にすら四苦八苦しているように見
える。本来、地方選の結果は関係無いとして粛々と政権運営をしたいところ
だろうが、強制起訴を控える小沢氏が茨城県議選の結果次第では、現執行部
に対して、責任を追及する構えを示しており、勝てないまでも大負けしない
結果で終わらせねばならない。昨年の衆院選で県内7小選挙区のうち5選挙
区で勝利したとは言え、民主党にもはや追い風は吹いていない。それだけに
たかが地方選とは言え、岡田幹事長も茨城入りをしてテコ入れを図っている。
だが、もともと保守王国として知られる茨城である。民主党への不満は他党
へ票が流れることにつながるのではなかろうか。