中国外務省の姜瑜報道官は11日未明、沖縄県石垣市議2人が尖閣諸島の南
小島に上陸したことについて、「中国の領土と主権を著しく侵犯する行為だ」
などと非難する談話を発表した。姜報道官は「釣魚島は古来からの中国固有
の領土」とする従来の主張を繰り返し、「日本に厳正な申し入れを行い、強
く抗議した」と国内向けに強硬姿勢をアピールした。インターネット上には
「中国の勇士も上陸すべきだ」といった書き込みが相次いでいる。

 

尖閣諸島の南小島に上陸した仲間市議は「市議が市の行政区域(の尖閣諸島
に入るのが犯罪になるのはおかしい。政府には、中国に対し毅然とした態度
を取ってほしい」と強調、政府の無策を批判している。尖閣諸島を抱える沖
縄は本土以上に危機意識を持っていることが伺える。中国は通り一辺倒の批
判はしたものの、これは国内向けのポーズと見るのが良いだろう。むしろ、
今回の上陸を政府がどう処分するのか、菅政権にとって難しい判断を迫られ
る。中国漁船衝突事件のように対応を誤れば、政権の支持率は危険水域を突
破してしまうのではないか。強硬姿勢を取り続ける必要はないが、主権国家
として当たり前のことをしてくれれば良いのだ。