インドを訪問している鳩山由紀夫前首相は16日、ニューデリーで記者団と
懇談し、菅第2次改造内閣について「菅直人首相が最強の体制だと胸を張っ
たほど国民は期待していない」と酷評した。特に枝野幸男官房長官の起用に
ついては「絶対に勝たなければならなかった参院選で負けた幹事長。責任は
極めて大きく、理解できない」と厳しく批判した。鳩山氏は昨年秋の民主党
代表選前後から菅首相に対し、小沢一郎元代表らを含めた挙党態勢づくりを
進言してきた。それだけに首相と岡田克也幹事長、仙谷由人、枝野の新旧官
房長官が中心となった「脱小沢」の政権運営が続くことについて「挙党態勢
と言いながら4人だけでやるならどうぞやって下さいという気持ちになる」
と怒りを爆発させた。

 

民主党の迷走のきっかけを作ったのは他でも無い、鳩山氏のはずである。代
表選では小沢氏を支援したり、さらには引退を撤回したりと、首相を辞めて
からの方が動きが活発になっているのは気のせいだろうか。むろん、鳩山氏
が言うように菅第2次改造内閣は国民の支持を集めるには至っておらず、支
持率も微増に止まった。通常国会に向け反転攻勢を狙う菅首相の思惑は、支
持率と言う面では完全に失敗に終わった。また、4月の統一地方選を前にし
て、党内からも相当な突き上げが予想されている。4人組と称される、菅首
相と岡田幹事長、仙谷代表代行、枝野官房長官が政府・党内を取り仕切る中、
非主流派となった小沢グループ鳩山グループの反撃があるかもしれない。