第177通常国会が24日召集され、6月22日までの150日間の与野党
の論戦がスタートする。政府・与党は平成23年度予算案と関連法案の年度
内成立を最重要課題とするが、野党は民主党小沢一郎元代表の政治とカネ
の問題を厳しく追及する構え。4月の統一地方選を控え与野党の攻防激化は
必至で、公明党は早くも予算関連法案への反対をちらつかせ始めた。民主党
安住淳国対委員長は23日のNHKの討論番組で、「野党の賛同がなけれ
ば法案は一本も通らない」と述べ、予算案の修正まで持ち出して審議への協
力を呼びかけた。

 

予算関連法案には衆院の優越規定が適用されないため、成立させるには参院
を押さえている野党の協力が不可欠になる。野田財務相は「(予算案・予算
関連法案は)3段構えの経済対策の最終章のもので、新成長戦略を本格稼動
させる位置づけの予算と関連法案になる。通らなければ経済が失速したり、
国民生活に甚大な影響が出る。あってはならないことだ」と野党を牽制して
いるわけだが、現実問題として野党の協力を得ないまま採決しても成立は難
しいだろう。予算案である以上、修正は可能だとは思うが、野党とどう協議
して、何を修正をするのか。例えば民主党の看板政策に野党はことごとく反
対しているが、それすら修正するのか。方針が見えないまま協議しても、場
当たり的な対応をするのが目に見えている。