「党内の支え合い、分かち合いの『絆』による結束こそが大事だ」。民主党
輿石東参院議員会長は27日午前の参院本会議での代表質問で、菅直人
相に対して挙党態勢の構築を訴えた。近く強制起訴される小沢一郎元代表
ついて直接言及はしなかったが、首相らが小沢氏の処分を検討していること
を念頭にけん制した格好だ。これに対し、首相は「党運営について全員参加
の挙党一致で臨むことが重要であり、その方向で努力したい」と述べた。

 

かつては鳩山、菅、小沢、そして輿石氏の4人を合わせてトロイカ+1など
と呼んだこともあったようだが、今となっては菅、岡田、仙谷、枝野氏の四
人組が主流派となっている。輿石氏は参院民主党の「ドン」として君臨して
きたものの、昨年の参院選ではあわや落選の状態にまで追い込まれ、参院
主党も議席を大きく減らす結果となった。小沢氏が四人組によって追い出さ
れようとしている中、敢えて挙党態勢の構築を訴えた輿石氏。与党が参院
過半数を失ったことで、輿石氏の力も大きく削がれ、一人でも味方が必要
なのだろうか。いずれにしても、挙党態勢を構築しようにも、四人組は耳を
貸さないはずだ。参院のドンとしての役割は終わりを告げようとしている。