前宮崎県知事の東国原英夫氏は3日、東京都内で報道各社と懇談し、都知事
選に関連して、新銀行東京の経営改善など都政の重要課題に対する具体策に
踏み込み、出馬に強い意欲をにじませた。ただ、出馬するかどうかは、「今
は白紙だ。熟慮して今後のことは決める」と明言は避けた。東国原氏は「都
市部が元気を出して日本をけん引するのが自然だ」と強調。都政の課題とし
て、同行の経営問題のほか、築地市場豊洲地区への移転や夏季五輪招致な
どを挙げた。 

 

宮崎県知事時代から、露骨に国政への関心を示してきた東国原氏だが、ここ
にきて東京都知事選へ出馬する可能性が高まってきたようだ。宮崎県知事の
退任会見で「どこで何をしようとも、心はいつも宮崎に、片足は宮崎に軸を
置いて汗を流していきたい」と語った割には、早くも心は東京に移っている
ように見えるのは気のせいだろうか。石原都知事が四選を目指すのか態度を
明らかにしておらず、その辺がはっきりしないことには、東国原氏も出馬表
明をするわけにはいかないのではないか。宮崎県知事を一期で放り出した、
そんなイメージを持たれたまま都知事選を戦っても、当選は覚束ないだろう。
あちこちに色気を出すのは結構だが、それが自分の首を絞めていることに気
付くべきだ。