枝野幸男官房長官は7日午後の衆院予算委員会で、子ども手当について「全
額国費でやる方向に持っていくのが望ましい。できるだけ近い将来に地方負
担分がないような形にすべく努力したい」と述べ、将来的には地方負担の廃
止を検討する考えを明らかにした。自民党小泉進次郎氏への答弁。子ども
手当は現在、従来の児童手当の地方負担を財源の一部に活用しており、一部
自治体が反発。これに対し、枝野氏は「マニフェストで約束したのは、子ど
も手当の支給であって、その財源はマニフェスト段階では、細かくは約束し
なかった」と述べ、現在の地方負担のあり方は問題ないとの認識を示した。

 

野党は現在の子ども手当そのものに反対している中、民主党は相変わらず支
給にこだわっているのだろうか。神奈川県の松沢知事が「子ども手当は全額
国費でやるとマニフェストに方針が出ている。政治の約束が裏切られており、
うそつき政権、詐欺政権だ」と激しく批判しているように、児童手当の地方
負担分を計算に入れた子ども手当は、明確なマニフェスト違反であろう。こ
れに対して枝野氏が、財源など約束していないと反論したわけだが、このよ
うな態度をとっている限りは地方の協力を得るのは難しいだろう。民主党
4月の統一地方選に向けて、自ら自壊しようとしているのか。もう少し、謙
虚さが必要なようだ。