鳩山由紀夫前首相の「方便」発言を受け、社民党福島瑞穂党首は「方便で
私は閣僚を首になったのか。本当にひどい」と語り、閣議決定の見直しを迫
る考えを表明した。自民党大島理森副総裁は「沖縄県民に大変失礼な発言
だ。民主党外交政策には理念も覚悟もない」。沖縄県名護市の稲嶺進市長
は「(県外移設断念の)根拠が破綻した。もう一度民主党の『最低でも県外
という原点に戻り日米合意見直しを米国に求めるべきだ」とコメントを出した。

 

菅政権は再可決の数合わせのため、何としてでも社民党を引き込みたかった
だろう。しかし、鳩山氏があまりに軽々しく、そして全てをぶち壊しにする
ような発言したことで、沖縄県の反発を招いている。そんな状況の中で、社
民党が率先して民主党と距離を縮めるわけにもいかず、対決姿勢を取った方
が4月の統一地方選で埋没することは無い、と判断したのだろう。場当たり
的なことを繰り返してきた菅政権にとっても、社民党に袖にされると言うこ
とは万策が尽きたことを意味するのではないか。野党との修正協議に乗るの
か、首相の首を差し出して予算と関連法案を通させるのか。それにしても鳩
山前首相とは何なのだろうか。菅政権の足を引っ張るだけでなく、多くの禍
根を残しながら、放言を続けている。