民主党小沢一郎元代表は26日夜、鹿児島市内で開かれた同党衆院議員の会合で、「
政治状況はますます内外ともに混沌としてきている。もしかすると、こんなときにと思
うかもしれないが、総選挙ということにならないとも限らない」と述べ、党内から退陣
論が出るなど政権運営に苦しむ菅直人首相が、早期の衆院解散に踏み切る可能性がある
との見方を示した。また、小沢氏は「私どもは原点に返り、国民の期待に応えるように
しなければいけない」と語り、2009年の衆院選マニフェスト見直しを打ち出してい
る首相を批判。「政治のテクニックでごまかして済むような状況ではない。日本のかじ
取りをしっかりとやっていく政治家が必要ではないか」と指摘した。

 

裁判が終わるまでの党員資格停止処分を受けたことで、厳しい状況に追い込まれた小沢
氏。そんな中で出来ることと言えば、小沢系とされる議員を使って菅政権に揺さぶりを
かけることなのだろうが、それは単なる内ゲバに過ぎない。実行出来ないマニフェスト
の見直しは必要である。先日、子ども手当を2万6000円にする、と小沢氏が代表の
当時に決めたことを、菅首相は「びっくりした」と今さらながらに言い放ち、失笑を買
っていた。小沢氏への責任転嫁とも取られかねない発言に、さすがに怒りを憶えたので
はなかろうか。解散風を吹かすことで、もともと地盤が不安定な小沢系の議員達は慌て
るであろう。それを束ねて力を取り戻すべく、動き出すつもりなのだろうか。