参院予算委員会は4日午前、菅直人首相と全閣僚が出席して、2011年度予算案の基本
的質疑に入った。首相は「予算案は何よりも重要な案件だ。しっかり参院でも審議し、一
日でも早く成立させたい」と述べ、早期成立に全力を挙げる考えを示した。自民党の小坂
憲次参院幹事長への答弁。小坂氏は、政府・与党が予算案を関連法案と切り離して参院
送付したことについて「一括で審議すべきだ」と批判。首相は「予算案と関連法案の取り
扱いは基本的には国会の運営に委ねるべきだ。私から国会での扱いを直接指示したことは
ない」と述べた。

 

野党が過半数を押さえる参院において、菅政権はどう対応していくのであろうか。本日の
質疑では「現在、国民に必要なことは、景気回復しつつある中で、予算を成立・執行させ
ることだ。解散はまったく考えていない」「解散をするつもりはないが、何らかの選択を
迫られれば、憲法上のルールにのっとって行動する」と、あくまで続投するつもりのよう
だが、今のままでは菅政権は立ち往生するのは間違い無い。予算案と一体のはずの関連法
案を置き去りにして、ひとまず予算の年度内成立だけを目指す姿勢は批判されて当然であ
ろう。ズルズルと追い込まれていく姿が目に浮かぶようだ。