菅直人首相は20日、防衛大学校の卒業式で訓示し、東日本大震災の対応に
ついて「政府は、自然のもたらしたすさまじい被害から何としても国民を守
るべく、必死の闘いを続けている。危険を顧みず死力を尽くして活動を続け
自衛隊諸君を誇りに思う」と語った。被災者救援や東京電力福島第一原子
発電所の冷却作業など、東北地方では10万人余りの自衛隊員が活動中。
菅首相は約400人の卒業生に向けて「諸君に期待されているのは、災害な
どにより困難に陥った国民を支援することだ」と続けた。

 

今回の震災で東北地方の自衛隊基地も例外ではなく、大きな被害を受けてい
る。航空自衛隊松島基地津波で大きな被害を受けており、滑走路など基地
全体が水没したほか、基地内にあった航空機も全滅、壊滅的な被害を受けた。
それでも10万人規模の自衛隊員は東北地方で活動中である。これだけ大規
模な動員は初めてのことだろうが、自衛隊の主任務は国防なのは間違い無い。
10万人もの自衛隊員を東北地方に張り付けておくのは、国防上は難しいこ
とだろう。それでもやれ、と言うのが政治主導なら問題だ。事態を見極めて
暫時人員を減らしていくべきだろう。