菅直人首相は21日、首相官邸で開いた緊急災害対策本部会議で、東日本大
震災で被災した福島第1原子力発電所に関し、「関係者の命がけの努力が少
しずつ状況を前進させている。まだ危機的状況を脱したというところまでは
いかないが、脱する光明が見えてきた」と述べた。また、被災者支援につい
て、「日一日充実するようしっかりと取り組んでほしい」と語り、政府を挙
げたさらなる取り組みの強化を呼びかけた。

 

文字通り決死の覚悟で自衛隊や消防、東電等の関係者が原発への対応を続け
てきた。ようやく状況は改善しつつあるようだが、まだまだ予断は許されな
いだろう。残念なことに福島県では風評被害が広がっており、乗車拒否や宿
泊拒否も起きているようだ。危機的状況を脱したとしても、福島県には大き
な傷跡を残すことになる。この傷跡が癒えるには長い年月がかかるだろう。
きちんと支えていくことで、風評被害は徐々に消えていく。安易に流れに乗
ることだけは避けたいものだ。