自民党の谷垣総裁は30日、菅首相首相官邸に訪ね、東日本巨大地震を受
けて被災3県に国費で「思いやり基金」を創設することなどを提言した。首
相も積極的に検討する姿勢を示した。谷垣氏はあくまで閣外からの協力の立
場を貫く考えだが、自民党内では「大連立」の検討を求める声も上がってお
り、構想はくすぶり続けている。会談は自民党側が求め、自民党から石破政
調会長ら、民主党から玄葉政調会長らが同席して約40分間行われた。緊急
提言は政府・与党で検討中の特別立法などへの反映を目指しており、震災特
命相の任命、当面の生活支援や事業再開の支援に充当するための「思いやり
基金」の創設など、200項目以上に及んだ。

 

先日、菅首相が谷垣総裁に入閣を要請したことで、与野党内で波紋を呼んだ
が、自民党内でも徐々に大連立を検討する動きが出来つつあるようだ。もと
もと谷垣総裁は震災発生時、石原幹事長ら幹部に「相当な規模での被災者・
復旧対応になる。協力していこう」と指示しており、菅政権への協力を拒ん
でいたわけではない。ただ、一本釣りを狙ったために与党内からも反発が出
ていた。特に副総理・復興担当相として入閣を要請したのは、責任を負わせ
るためではないか、と穿った目でも見られてしまった。自民党内で大連立を
検討し始めているとは言え、あくまで谷垣“首相”を前提としたものだろう。
適当なポストで入閣してもらい、責任だけは分かち合おうでは連立を組みた
くはないはずだ。