海江田経済産業相は15日の臨時記者会見で、今夏の電力需給対策で示した最大使用電
力の削減目標について、「抑制計画の見直しを考えたい」と述べ、「大口需要家で25
%程度、小口需要家で20%程度、家庭で15〜20%程度」という政府が設定した節
電目標を引き下げる方針を示した。東京電力が同日、今夏の電力供給力を、従来計画の
4650万キロ・ワットから5070万〜5200万キロ・ワットに増やすと発表した
ためだ。ただ、海江田経産相は削減目標の引き下げ幅については、「来週末に東電が公
表する精査結果を見て決めたい」と述べるにとどめた。日本経団連は約1600の加盟
企業・団体に対し、節電計画の策定を20日までに要請しており、産業界にも影響が及
びそうだ。

 

今夏までに東電がどこまで電力供給力を増やせるか、東電管内に住む人にとっては気に
なるところであろう。我が国の夏は言うまでも無く、非常に蒸し暑く冷房を使わないこ
とには、仕事の能率も極端に落ちるであろう。つまり日中の時間帯をどう乗り切るかが
カギとなる。サマータイムの導入も検討はされたが、システムの改修などが必要と分か
ると、節電目標を定めて企業や家庭に求めることとなった。東電が従来計画の4650
万キロ・ワットから5070万〜5200万キロ・ワットに増やすことが出来れば、需
給の差は数百万キロ・ワット程度で収まるため、節電目標も多少は緩和されるはずだ。
むろん、東電が計画通りに電力供給力を増やせなければ、と言うことも考えなければな
らない。もどかしいところだが、今は耐えるしかなさそうだ。