菅首相は17日夜、首相公邸で民主党の岡田幹事長、輿石東参院議員会長ら党幹部と会
談し、東日本大震災の復旧・復興を目的とする今年度第1次補正予算案を月内に国会に
提出することを確認した。出席者の一人は28日までに提出し、早期成立を図るため、
野党側には大型連休中の審議も求めていく考えを示した。1次補正については「国債
発行しない」とする首相の方針に与野党から異論が出ていたが、震災復興という大義
あり、野党も最終的には月内の国会提出に反対できないと判断した。

 

震災から一ヶ月が経過したと言うのに、未だに復旧・復興を目的とした第一次補正予算
案は提出されていない。それどころか、その中身についても決まっていないことが多す
ぎる。衆参「ねじれ」の状態ではあるものの、スピード感があまりにも足りないのでは
ないか。国債を財源とするのかしないのか、それはまた別の問題であろう。菅首相は現
場を見に行きたがるようだが、果たして現場を見て何を学んできたのか。そもそも党内
すらまとめきれていない菅首相には酷だが、野党との意見調整を済ませ、可能な限り早
く一次補正予算案を通すべきだ。いったい誰のための政治なのか。