24日投開票の73市長選と13区長選では、津、大分両県庁所在市など8市区長選で
民主党自民党が事実上対決する構図となった。このうち、翌日開票の江東区を除く7
市区長選で、民主党は2勝3敗2分けに終わり、市議選でも当選率は約8割にとどまる。
統一選前半戦の知事選、政令市長選に続く厳しい結果となった。対決型は、津、大分、
千葉県習志野静岡県富士宮の4市と、台東、世田谷、渋谷、江東の4区。民主党は、
津、大分両市で実質的に支援する候補が自民党推薦の候補を破ったが、自民党が3人に
推薦を出す異例の分裂選挙となった習志野市長選では、民主・国民新両党が推薦した布
健太郎氏が、自民・公明推薦の宮本泰介氏に敗退。富士宮市、渋谷区でも推薦の新人
自民党系の候補に敗れた。

 

民主党にとって昨年の参院選で惨敗したことで、全てのシナリオが狂い始めているよう
だ。一昨年の衆院選がホップ、そして参院選でステップ、といきたいところだったが、
ここで躓いたために統一地方選でジャンプどころか、着地すら失敗した。むろん、民主
党が惨敗したのは自らの責任に依るものが大きいのは言うまでも無いことである。自民
党の地方組織を壊滅する千載一遇のチャンスを失っただけで無く、育ちつつあった自ら
の地方組織を窮地に追いやった。民主党に逆風が吹く中で、かと言って自民党に追い風
が吹いたかと言えばそうでもないのが現状だろう。いずれにしても、統一地方選は菅政
権を揺さぶるには十分な結果に終わった。地方が崩れれば、中央も無事では済まない。
結果と向き合うことが重要であろう。