統一地方選に敗北した民主党内で菅直人首相や岡田克也幹事長の責任を問う声が強まっ
ていることについて、26日午前の閣議後の記者会見で閣僚から、首相の下での結束を
訴える発言が相次いだ。枝野幸男官房長官は「政局にエネルギーを割く余裕がない。政
府の一員であるかにかかわらず、同じ状況ではないか」と党内の動きをけん制。北沢俊
美防衛相は「執行部を代えろとか首相を代えろとかいうのはむしろ責任放棄だ」と指摘
した。細川律夫厚生労働相は「今大事なのは大震災の復旧・復興だ。政権与党の民主党
もこういうときこそ頑張らなくてはならない」と述べ、蓮舫行政刷新担当相も「日本の
再生に向けて、党と一体となって取り組むべきだというのが国民の声だ」と強調した。

 

統一地方選で地方組織を固めることに失敗した民主党。その責任を取らないのは震災へ
の対応に専念するため、と言うのが政府や執行部の言い分なのだろう。そんな中、鳩山
前首相、山岡副代表らが東日本大震災への政権の対応を検証することなどを目的とした
勉強会「震災に対応できる連立政権に向けた総調和の会」を発足させた。震災への対応
にも批判が集中しており、菅政権は身内からも攻撃にさらされている。一方、渡部最高
顧問は菅直人首相の退陣を求める党内の動きについて「私に『菅首相を辞めさせてくれ』
と言う者に、『それなら(後継は)誰にするんだ』と言うと返事がない」と牽制してい
る。確かに菅降ろしが本格しても、誰を次に据えるかが分からないままでは意味が無い。
今のままでは民主党に明日は無いだろう。