西岡武夫参院議長は11日夜、超党派の有志議員による「デフレ脱却国民会議」のメン
バー約10人と参院議長公邸で会合を開き、東日本大震災の復興財源確保を理由とした
増税に反対することで一致した。同会議は近くこうした提言をまとめ、菅直人首相に提
出する。会合には民主党石田勝之衆院財務金融委員長、自民党中川秀直元幹事長、
公明党遠山清彦国際局長、社民党阿部知子政審会長、国民新党亀井亜紀子政調会
長らが参加。出席者によると、西岡氏は同会議の主張に賛意を示すとともに、首相が中
部電力に浜岡原発停止を要請したことについて「思いつきだ」と批判した。 

 

西岡参院議長は民主党出身でありながら、野党以上に菅政権を批判してきたことで知ら
れている。今回、超党派の会議が発表する声明では「増税で復興財源を賄おうという案
では、10年以上も続く日本経済へのダメージは計り知れず、経済を破壊しては復興も
あり得ない」とし、西岡議長もこれに賛意を示したとされる。会合に出席した面々を見
る限り、各党の有力議員が顔を揃えており、今後の動き次第では、大きな影響をもたら
すことだろう。ゴールデンウィーク前に「菅降ろし」の機運が高まったものの、浜岡原
発の停止要請で菅首相は自信を取り戻すこととなった。むろん、多くの混乱を呼んだこ
とは忘れてしまったようだが、果たして菅首相は政権を維持し続けられるであろうか。