民主党横粂勝仁衆院議員が岡田克也幹事長に対し、菅直人首相の東日本大震災対応へ
の不満を理由に離党届を提出していたことが分かった。岡田氏は受理していないが、横
粂氏は23日にも支持者に経緯を説明し、24日に記者会見を予定している。横粂氏は
2009年衆院選で神奈川11区から出馬。自民党小泉進次郎氏に敗れたが、比例復
活で初当選した。党内で特定のグループに属さない中間派だが、自身のブログで震災対
応に関し「いつまで議論するのか。リーダーの役目は決断だ」などと首相を厳しく批判
していた。弁護士資格と事務所を持ち、2006年にフジテレビ系恋愛バラエティー
組『あいのり』に出演、「総理」の愛称で人気を集めた。

 

民主党の比例票で当選しながら離党する、毎度のことながら党の議席なのだから、辞職
すべきとの声が出ることだろう。横粂氏は去年の民主党代表選では菅首相を応援してい
たわけだが、震災への対応を不満として離党に踏み切ることになった。まだ29歳の一
年生議員だけに、他の議員がこの行動に追随する動きは無さそうだが、岡田幹事長が離
党届を受理していないのは、未だに燻り続ける党内の「菅降ろし」の動きを考えてのこ
とであろう。横粂氏が離党したところで、無所属のまま次の選挙で勝ち抜くのは難しい
であろうし、そもそも神奈川11区には小泉進次郎氏がいる。一石を投じる離党となる
かもしれないが、一石で終わってしまう可能性も否定出来ない。