民主党小沢一郎元代表は27日付のウォールストリート・ジャーナル日本版のインタ
ビューで、菅直人首相の政権運営について「菅政権は国民の支持を失っている。政策の
実行ができないのなら総理をやっている意味がない。一日でも早く代わった方がいい」
と述べた。自民、公明両党が今国会に提出する内閣不信任決議案に賛成する意向を示唆
したとみられる。小沢元代表菅首相に対する退陣要求を公言したのは初めて。小沢元
代表は菅政権に関し「放射能汚染に対する認識がまったくない。役所に任せきりで、民
主党が目指した政治とはほど遠い」と批判。ポスト菅の候補については「何人でもいる」
との見方を示し、自らの政治活動についても「もう一仕事やらねばならない」と述べた。

 

小沢グループ内で、内閣不信任決議案に同調するよう署名集めをしているようだが、思
うように進んでいないとされている。ここで自らの考えを改めて明らかにすることで、
退路を断ったようにも見える。『私はもう老兵だから。老兵は消え去るのみ、とのマッ
カーサー元帥の言葉はご存知だろうか。消え去ろうと思っていたが、もう一仕事やらね
ばならないとは思っている。』とし、もはや菅政権を倒すと宣言したに等しいのではな
いか。小沢氏は強制起訴を控えており、ポスト菅には相応しくない。内閣不信任決議
が成立し、菅内閣が総辞職した場合に誰が次を担うかが肝心である。ただ、倒すだけで
は困るのだ。手段と目的を履き違えることなかれ。