菅首相が退陣を示唆したことで、民主党内では「ポスト菅」に向け、党代表選をにらん
だ動きが本格化しそうだ。読売新聞社が3〜4日に実施した全国世論調査で「次の首相
に誰が最もふさわしいと思うか」を聞いたところ、党内では前原誠司・前外相が14%
でトップに立ち、枝野官房長官と岡田幹事長が9%で次点で並んだが、3人とも一長一
短ある状況だ。前原氏は代表経験者で複数の閣僚も経験している。安全保障に詳しく、
自民党にも連携を望む声が少なくない。ただ、3月に在日韓国人からの献金問題で外相
を辞任したばかりで、前原氏自身は代表選出馬に慎重とされる。

 

菅首相の退陣の時期がいつになるのか、それは民主党内でも激しく議論されていること
だろうが、それよりもポスト菅に名乗りを上げるのは誰なのか、国民の関心は向いてい
るのではないか。世論調査では枝野氏がトップに立ったものもあったが、今回の調査で
は3月に外相を辞任したばかりの前原氏がトップに立ったようだ。それだけ民主党には
人材がいないということの証明な気もするが、大将が逃げてしまった小沢グループはど
う動くのだろうか。内閣不信任決議案に賛成票を投じることで、70名以上を糾合しな
がらも、菅首相の退陣表明で一気に腰砕けになったのは、みっともなかった。再起の目
は無いと言われながらも、ここまで命脈を保ちえたのは凄いことだが、小沢氏が代表選
に出るのは非常に難しいことであろう。