民主、自民両党は6日、菅直人首相退陣を前提にした期限付き大連立の是非について、
それぞれ党内で議論に入る。両党幹事長は共に前向きな考えを示しているが、党内には
異論も根強く、一気に実現する見通しは立っていない。一方、自民党は大連立の条件と
して菅首相の早期退陣をさらに強く求める構えで、退陣時期をめぐる駆け引きが激しく
なりそうだ。民主党岡田克也幹事長は5日に「期限とテーマを決め、各党と協力する
態勢を目指したい」と表明した。6日午後には役員会を開き、岡田氏の考えに関し意見
交換する方向だ。ただ自民党は大連立の前提として、子ども手当など民主党マニフェス
トの見直しも求めている。大幅見直しには民主党内で小沢一郎元代表らを支持するグル
ープが反発する可能性もある。

 

菅首相は一定のメドがついたら辞任すると表明したわけだが、このメドと言う言葉を巡
って、党内・党外からは批判が相次いでいた。今月中の退陣と言う意見もあれば、8月
中に辞任して新首相が訪米すべき、との意見も出ている。しかし菅首相の辞任後に誰が
引き継ぐのか、ポスト菅の争いも表面化してくることであろう。そんな中、期限付きの
大連立構想が浮上してきた。菅首相は信用出来ず、組むことは出来ないと突き放してい
自民党にとって、大連立に向けた環境は整いつつある。むろん、両党の中にも大連立
に賛成・反対の意見はあるであろうし、調整がつかずに構想は破綻する可能性も高い。
果たして大連立構想は実現するのであろうか。時間の空費とならないことを祈る。