仙谷由人官房副長官は11日午前、菅直人首相の進退について「早くけじめを付けた方
がいい。次のステップに踏み込むため身を投げ出してもらうしかない」と述べ、201
1年度予算執行に不可欠な特例公債法案など重要案件処理に野党の協力を得るため、早
期退陣を求めた。首相は退陣表明したものの、時期を明確にしておらず、野党の反発で
重要法案成立の見通しは立っていない。首相は8月以降の続投にも意欲を示すが、仙谷
氏は「本人が無理に頑張るのは本人のためにも良くない」と強調。首相を支える立場に
ある仙谷氏が公然と早期退陣を促したことで、首相への退陣圧力は一段と強まりそうだ。

 

菅首相を支える立場の官房副長官である仙谷氏から、公然と退陣要求が出るのは、もは
や菅政権は崩壊間近となった。相変わらず菅首相は退陣の時期を明らかにしておらず、
党内からも反発が起きている。もちろん野党も菅首相を相手としないであろうし、今の
ままでは震災への対応に遅れが出るばかりである。政治が混乱すれば、それだけ被災者
が困ることになるのだ。菅首相は退陣を表明した以上、死に体と化していることを忘れ
たのであろうか。仙谷氏は「本人が無理に頑張るのは本人のためにも良くない」と語っ
たように、菅首相にとっても民主党にとってもマイナスにしかならない。それを考えて
の仙谷氏が引導を渡したのではなかろうか。