菅首相は13日昼、国民新党の亀井代表と首相官邸で会談し、22日に会期末を迎える
今国会を延長する考えで一致した。首相は、東日本大震災の復興のための2011年度
第2次補正予算案を7月中旬にまとめたいとの意向を示した。ただ、仙谷由人官房副長
官が12日、首相は6月中に退陣すべきだとの考えを示すなど、民主党内では月内退陣
論が広がっている。同党は週内に両院議員総会を開く予定で、首相の退陣時期を巡る綱
引きはヤマ場を迎える。亀井氏は会談で、会期を延長し、首相の下で2次補正を成立さ
せるよう求めた。首相も11日の被災地視察を踏まえ、「1次補正予算に盛り込めなか
ったものがあるので、急いでやらないといけない。2次補正の中身は7月中旬までに出
したい」と述べ、菅政権での2次補正編成に意欲を示した。

 

第2次補正予算案の成立と言う花道を用意して、菅首相に退陣を促すと言うことであろ
う。一定のメドがついたら、と菅首相は言うものの、一度退陣を口にしてしまった以上、
今の流れを止めることは難しい。居直ろうにも菅首相に味方する閣僚や幹部は少ないで
あろうし、野党に参院で問責決議案を可決されると審議はストップし、赤字国債の発行
を可能とする特例公債法案が成立せず、今年度予算の執行そのものが難しくなってしま
う。この状況を仙谷氏は「詰んでいる」と評したようだが、正にその通りである。本格
的な復興予算となる第2次補正予算案は早期に成立させねば、困るのは被災者と言うこ
とを忘れてはならないだろう。菅政権はすでに死に体である。そのことを菅首相が理解
しているのなら、自分のクビを差し出す覚悟を固める時だ。