菅首相は、24日に施行された復興基本法に基づく復興担当相に松本龍防災相を充てる
意向を固めた。松本防災相は、これまで東日本大震災の被災者生活支援特別対策本部本
部長を務めるなど震災対応に当たってきており、菅首相は政策の継続性を重視した形。
また、松本防災相は現在、環境相を兼務していることから、菅首相環境相に誰を充て
るか検討している。一方、国民新党・亀井代表は、この機会に大幅な内閣改造を行うよ
菅首相に進言しているが、玄葉国家戦略相は24日、「大幅は考えられない」と否定
的な考えを示した。菅首相閣議後の閣僚懇談会で、「7月中に少なくとも今出ている
課題は仕上げたい」とした上で、「70日間の延長した会期中に燃焼し尽くすつもりだ」
と述べたという。

 

防災担当相が復興担当相に就任する、と言うのはまっとうな判断であろう。さすがに片
手間では復興には取り組めないため、兼務している環境相からは外れるようだが、現在
の体制が長期間続くわけでもなく、誰が就任しても問題は無いのではないか。菅首相
「70日間の延長した会期中に燃焼し尽くすつもりだ」と語るものの、相変わらず言葉
が軽いとしか言いようがない。思えば震災発生後に「死力を尽くして乗り越える」と言
っていた。この3カ月、本当に「死力」を尽くしてきたのであろうか。菅首相の言う「
死力」とはどの程度のものなのだろうか。内閣不信任決議案の可決が現実のものになる
と、辞任表明をして回避したと思いきや、いつ辞めるなんて言っていないと子供のよう
な言い訳で政権の座に居座ろうとしている。それだけの執着心があるのだから、震災へ
の取り組みに対しても「死力」を尽くすべきではなかろうか。