民主党の岡田幹事長は10日、東日本大震災の本格復興のための2011年度第3次補
正予算案について、9月中に編成するべきとの考えを示した。岡田氏は視察先の岩手県
大船渡市で、記者団に「中央で政局の混乱があっても被災者に影響をおよぼさないよう
に万全を期す。3次補正が10月になるのは論外だ」と述べた。また、岡田氏は、菅首
相の諮問機関「東日本大震災復興構想会議」の提言に盛り込まれた住宅の「高台移転」
について、「3次補正の柱の一つになるのは間違いない」と明言。11日に民主党政調
を中心とした組織を設置し、3次補正の党内議論を本格的にスタートさせるとした。

 

通常国会は会期延長したことで、8月末まで開かれるわけだが、本格的な復興予算とな
る第3次補正予算案は臨時国会に持ち越されることとなった。そもそも第2次補正予算
案自体がまともに審議されていない中で、どのように予算案の成立を目指すのであろう
か。菅首相がその場しのぎで場当たり的な対応を続ける限り、野党が協力することは無
いであろうし、与党も菅政権から距離を置こうとすることだろう。誰がブレーンについ
ているのかは知らないが、朝令暮改とは正にこのことである。これでは誰も菅首相の指
示を受けて、汗を流そうとは思わない。我が国の行政の長が、思い付きやポピュリズム
によって動いているとすれば、不幸そのものである。