菅直人首相は12日午前の閣僚懇談会で、東日本大震災の本格的な復興予算となる11
年度第3次補正予算案に関し「3次補正の準備もやっておいてもらいたい」と指示した。
首相が退陣時期をあいまいにしたまま3次補正の編成に向け準備を指示したことで、与
野党内には「新たな延命策ではないか」との臆測も広がっている。枝野幸男官房長官
記者会見で「政局的なところでまた誤解、勘違いされるといけない。首相は『行政的、
事務的な作業はそれぞれ進めていただいていると思う』という趣旨で発言された」と述
べ、延命策ではないとした。

 

延命策で無いと言うのなら菅首相は退陣時期を明確にすべきではないか。通常国会が終
われば退陣するのか、それとも特例公債法案、再生可能エネルギー特別措置法案、そし
て2次補正予算案が成立しない限り、居座り続けるつもりなのであろうか。これらの法
案は未だに成立の兆しも見えず、ただ時間だけが過ぎていく。何のために会期を延長し
たのかも分からないまま、菅政権は立ち往生を続けている。菅首相はどうしたら現状を
打開出来るか分かっているのだろうが、それを実行に移せば自分は首相ではなくなって
しまう。それゆえに延命策を打ち続けているが、どれも反発を招くだけで自らの首を絞
めている結果となっている。支持率もついに10%台に突入し、もはや風前の灯である。
それでも菅首相は首相の座にあろうとするのであろうか。