菅直人首相は29日夜の記者会見で、政府の東日本大震災復興対策本部による復興基本
方針とりまとめを受け、「これをベースに第3次補正予算など復興が本格化する」と震
災復興への取り組みに意欲を示した。すでに自らが表明している退陣の時期については
「出処進退に関する代議士会や記者会見での言葉は、私自身の言葉であり、責任を持つ」
と述べるにとどめた。また、政府のエネルギー・環境会議は同日、「当面のエネルギー
需給安定化策」と「革新的エネルギー・環境戦略」の中間整理をとりまとめ、今後、計
画的・段階的に原子力発電への依存度を低減させていく方針を打ち出した。菅首相は、
先の会見で原発依存度をゼロとする「脱原発」に言及。きょうの会見でも「原発に依存
しない社会をめざす」としたが、今回のエネルギー会議の決定に対しては、自身のこれ
までの主張を踏まえたものと理解を示した。

 

菅首相、お得意のはぐらしかがまた出たようだ。「出処進退に関する代議士会や記者会
見での言葉は、私自身の言葉であり、責任を持つ」との発言は、一定のメドと言う言葉
がある以上、退陣の時期は不明確であって、いつまでも政権の座にい続けることも可能
なのだ。内閣不信任決議案を再提出すると言う意見も少数であり、今のところは自ら辞
任すると言わない限りは、菅首相の時代は続くことになる。身内からも辞任すべき、と
の声が上がる中、そう言った声には一切耳を貸さずに我が道を行く。これだけの粘り腰
は別のところで発揮してもらいたかったが、政権への執着についてのみ発揮されている
ように見えてしまうのは何故か。菅首相は昨年の参院選で惨敗してから、党内の代表選
では大きく禍根を残し、安定した政権基盤を作るのに失敗。それが尾を引き続け、今に
いたるわけだが、決定的だったのは内閣不信任決議案が可決されそうになると、党内を
否決の方向に持って行き、乗り切ったことだろう。もはや、何でもアリである。