民主党の鳩山前首相は6日、菅首相の進退に関し、「海江田経済産業相はじめ『菅内閣
で努力したが、このままではいけない』と思っている方々が(閣僚辞任の)決断をされ
るか(どうかに)かかっている。早く結論を出すべきだ」と述べ、海江田氏ら閣僚が早
急に一斉辞任して、首相に退陣を迫るよう促した。鳩山氏は、首相が退陣条件の一つと
している特例公債法案の成立について、「(首相は6月2日の)私との話し合いの中で
は条件として言わず、(別の)条件を言った。(退陣の)絶対条件と考えるべきではな
い」と指摘した。そのうえで、「できるだけ早い時期に(首相は辞任の)タイミングを
打ち出してほしい」と語った。

 

鳩山氏が菅首相をペテン師と批判したのは、退陣偽装をしたためだが、それは鳩山氏の
詰めが甘かったことも意味している。6月の時点できちんとケリがついていれば、ここ
まで菅政権が続くことは無かったのだ。民主党を分裂させず、禍根もあまり残すことは
無かったであろうし、時期としてはギリギリであった。仮に内閣不信任決議案が可決さ
れていれば、それに賛成した民主党議員は離党をし、菅首相も解散を選択していたに違
いない。菅政権が秋以降も継続させないためにも、鳩山氏は閣僚の一世辞任を促したわ
けだが、それが果たしてトドメとなるのだろうか。むろん、民主党迷走のきっかけを作
ったのは、鳩山氏だと言うことを忘れては欲しくは無い。