菅直人首相の後継を決める民主党代表選に出馬する意向の野田佳彦財務相は13日午前、
テレビ東京の番組に出演し、震災復興や税と社会保障の一体改革実現に向け「救国内閣
をつくるべきだ。それは連立だ」と述べ、現在の国民新党との2党連立政権を組み替え
る必要があるとの考えを表明した。この後、記者団に「連立が必要だ。自民党公明党
と明言。「真心で訴えれば聞いて頂けると思う」と語った。野田氏は番組で、「与野党
が胸襟を開いて話し合うことが基本だ。正面玄関から頭を下げて、お願いすることから
始めなければいけない」と述べ、自身が後継代表に選出されれば、自公両党に党首会談
の開催を呼び掛ける意向を示した。

 

民主党自民党が連立に合意すれば「大連立」となるわけだが、果たして可能なのだろ
うか。まず、連立を組む条件としてマニフェストの大幅な見直しを求められるであろう
し、連立の期間をどうするのか、誰を入閣させるのかなど、それなりにハードルは高い
はずだ。現在のところ、菅政権の迷走もあって政党支持率では自民党はトップに立って
おり、民主党と組むことが適切かは悩ましいことだろう。そうなると民主党のターゲッ
トは公明党になるのではないか。政策的には民主党に近い面もあり、公明党が連立に参
加すれば、参院過半数を押さえることが出来る。そして、自民党よりは組し易い相手
と見ているのではないか。支持母体の創価学会に対するアレルギー次第だろうが、シナ
リオとしては考えやすい。それとも自民党公明党の両党と連立を組むつもりなのだろ
うか。議席の大半を押さえる連立政権となるだけに、きちんとしたチェックが働くかが
気になる。救国の名の下に、無茶な政策が通らなければ良いのだが。