自民党石原伸晃幹事長は17日午前、ニッポン放送のラジオ番組で、民主党政権との
大連立について「来年度予算案ができたとき、あるいは通ったときに解散すると約束で
きるか。民主党内をまとめられるリーダーが出てくれば可能性はゼロではない」と語り、
菅直人首相の後継代表が衆院解散時期を確約すれば、応じることもあり得るとの考えを
示した。ただ、石原氏は「民主党の立場になれば選挙をやりたくない」と述べ、大連立
実現の可能性は低いと指摘。「われわれが協力すべきは東日本大震災の復興だ」として、
閣外協力が基本との考えを強調した。

 

民主党との大連立が実現するかは、結局は自民党次第なのだろう。菅政権を追い込みな
がらも、震災のため解散に追い込めなかったわけだが、民主党とて今解散をしたところ
で、議席を大幅に減らすのは間違い無い。意地でも政権を手放さそうとしないだろう。
結局、ギリギリまで引っ張って惨敗するのは目に見えているのだが、残る2年の任期を
無駄にされても困るのだ。ねじれの解消のためには大連立は必要である。だが、二大政
党制下の大連立とは、事実上野党の存在を無意味なものとし、正面突破であらゆる法案
を通すことが可能となる危険も孕んでいる。民主党政権担当能力の欠如を露呈した以
上、自民党としては解散に備える待ちの姿勢が得策と判断したのだろう。