前原誠司前外相は17日夜、東京都内の日本料理店で、代表選出馬の意向を固めている
野田佳彦財務相と会談した。前原グループの支援を期待する野田氏と、代表選への対応
について意見交換したと見られる。前原氏は18日に自らを支持するグループの議員と
協議した後、党代表選に対する方針を決めるとしている。ただ、東日本大震災の復興財
源確保のための増税には慎重な考え。野田氏は復興増税の必要性を訴えており、両氏の
連携にあたっては政策面での調整が必要になる。

 

野田氏のグループに所属している議員は衆参合わせて25人程度で、代表選に出馬する
ための推薦人は確保出来るが、一昨年の衆院選の結果、巨大政党と化した民主党の所属
議員の1割にも満たない数字である。今回の代表選はスケジュール的に国会議員だけの
投票で決まるであろうし、票固めをしないことには勝利は覚束ない。世論調査ではナン
バー1の人気を誇る前原氏だが、今回は出馬を見合わせるとの観測もあり、野田氏が接
近したのは支援要請の意味からだろう。前原氏も大連立は必要との考えを示しており、
その点では野田氏と考え方に差異は少ないだろう。だが、野田グループ前原グループ
が連携しても、まだまだ議員数は少ない。中間派と呼ばれる議員をどれだけ味方に付け
られるかで、小鳩連合の大軍と対峙出来るかが決まるのだ。