民主党前原誠司前外相は22日、菅直人首相の後継を選ぶ党代表選に立候補すること
を決断した。仙谷由人代表代行らグループ幹部と都内のホテルで代表選への対応を協議
し、「出馬させてほしい。これで政治生命が終わってもいいという覚悟だ」と伝えた。
23日夕にグループの会合を開き、正式表明する。既に立候補の意向を固めている野田
佳彦財務相と、菅政権を支えてきた「主流派」の票を奪い合うことになり、野田氏は戦
略の見直しを迫られる。前原氏は幹部との協議後、記者団に「自分の決意をあす述べる」
と語った。

 

ついに前原氏が代表選への出馬を決断したようだ。ポスト菅の世論調査では常にトップ
を走り続けてきながら、外国人からの献金問題で躓いていた。そのほとぼりが冷めるま
で出馬はしないと思われていたが、ここにきて前原氏の背中を押したものは何だったの
だろうか。前原グループの所属議員は約50人とされ、菅政権の中においては主流派で
あった。菅政権の迷走によって民主党の支持率は低迷し、ここで誰が代表・首相になっ
ても挽回するのは簡単なことではない。それでも敢えて火中の栗を拾おうとしたのは何
故か。民主党は前原氏を温存しておいて、来るべき解散総選挙の際の顔に据えようと考
えたはずである。決意表明を待つとしよう。