野田佳彦首相は14日、衆院本会議で行われた所信表明演説への各党代表質問で、在任
中の靖国神社参拝について「国に殉じた方々に感謝や敬意を表するのは当然だが、総合
的に考慮すると首相や閣僚の公式参拝は差し控えなければいけない」と述べ、参拝しな
い考えを重ねて表明した。中国や韓国が求めるいわゆるA級戦犯分祀に関しては「一
般論でいえば不当な内政干渉には断固とした態度をとるべきだ」と強調しながらも「宗
教法人の靖国神社がどのような祭神を祀るかは憲法の信教の自由に関する事柄だ。政府
として見解を述べる立場にない」と述べた。

 

A級戦犯戦争犯罪人ではない」と言った主張からか、中国メディアは、野田首相
外交・軍事面で強硬な「親米派」「タカ派」と位置づけている。さらに韓国の聯合ニュ
ースでは「歴史認識で右翼的な見方の持ち主」として、右派・タカ派に位置付けている。
そんな中韓に配慮したわけではないだろうが、在任中の靖国神社参拝はしないと表明し
た。首相と言う立場になったからか、従来のような発言は出来なくなったのであろうか。
また、総合的に考慮した、とあるが「総合的に」とは何なのだろうか。中韓からの反発
を恐れて、国に殉じた方々に感謝や敬意を表せないのでは嘆かわしい限りだ。