民主党は15日、今国会の会期について、30日ごろまでの14日間程度延長する方向
で調整に入った。複数の与党幹部が明らかにした。政府・民主党は16日までの会期を
延長せずに国会を閉じる方針だったが、野党は衆参両院で予算委員会の開催を求めて強
く反発。このため民主党は、野田佳彦首相が自民、公明両党に呼び掛けている東日本大
震災の復興などに関する政策協議を実現させるには、一定の譲歩はやむを得ないと判断
した。野党の要求に応じて会期が延長されれば極めて異例。民主党内で、強硬路線を主
導してきた平野博文国対委員長への批判が出る可能性もある。

 

ひたすら逃げの一手だった野田首相だったが、野党の反発に抗しきれなくなったのか、
臨時国会の会期を延長する方向となった。確かに会期が4日では話にならないであろう。
強硬姿勢は野党を硬化させただけでなく、今後の国会運営も困難なものとさせた。民主
党は譲歩したつもりかもしれないが、会期が4日と言う日程を先に提示してしまったの
は問題だった。もともとの会期が短すぎる以上、野党にとっては譲歩されたとは思わな
いであろうし、当然のことと受け止めるはずだ。予算委員会を開かなければ、確かに追
及されることも無いだろうが、それは政権政党としての役割を放棄したに等しい。内閣
が不完全な状態だから、と噴飯ものの発言をした人物が国対委員長を務めるだけのこと
はある。会期延長は当然のことだ。