自民党は27日午前、党本部で外交・経済連携調査会の初会合を開き、環太平洋連
携協定をめぐり党内論議を本格化させた。会合では交渉参加に反対意見が続出。高
村会長はこの後、記者団に「来月8日までに何らかの意見を出したい」と語った。
ただ、党内にはTPP加盟推進論もあることを踏まえ、当面は賛否を明確にせず、
政府に判断先送りを求める方針だ。 

 

TPPの交渉参加をめぐっての議論は与党だけで無く、野党にも大きな影響を与え
ている。もともと経済界と近かった自民党は、おそらく相当なプレッシャーをかけ
られているに違いないが、農業関係者や医療関係者、消費者団体など反対派が、東
京都内で開いた集会には大島副総裁が出席するなど、対応が割れていると言わざる
を得ない。野田首相はAPECで交渉参加を表明したい意向のようだが、党内の反
対派だけでなく、さらには連立パートナーである国民新党の亀井代表も反対の立場
である。国民としてはTPPに参加するとどうなるのか野田首相の言葉が聞きたい。