藤村修官房長官は7日午前の記者会見で、環太平洋パートナーシップ協定の交渉参加に
ついて、民主党プロジェクトチームが9日にも意見集約するのを受け、10日にも野田
佳彦首相が記者会見して政府方針を発表するとの見通しを示した。藤村長官によると、
党PTの意見集約を待って政府・民主党三役会議と政府の「包括的経済連携に関する閣
僚委員会」を開催することを想定。11日には衆参予算委員会の集中審議が予定されて
おり、「基本的にはその方針だ」と語った。首相は12日から米ハワイで開かれるアジ
ア太平洋経済協力会議首脳会議の際にTPP交渉参加を表明する方針を固めている。

 

民主党プロジェクトチームがTPP交渉参加の意見集約をするようだが、果たして野田
首相がどう取りまとめるのか注目したい。衆参予算委員会の集中審議は1日のみであり、
これでTPPの参加の是非が議論されたとは言い難い。それでも野田首相はTPP参加
をあくまで前提しており、そのまま押し切った場合に反対派の一部が離党に踏み切る可
能性がある。むろん、衆院で多数を占める民主党だけに、一部が離党したところで痛く
は無いだろうが、野党は対決姿勢を強めている以上、TPPの問題は簡単には片付きそ
うに無い。野田首相が記者会見で何を語るのか、気になるところだ。