一川保夫防衛相は18日午前の記者会見で、ブータン国王夫妻を歓迎する宮中晩餐会
を欠席し、同僚議員のパーティーに出席していたことについて「国会の動きなどがは
っきりつかみ切れず、急遽晩餐会に欠席することがあっては申し訳ないので、早々に
欠席の届けを出していた。その判断は多少反省すべき点があった」と釈明した。同じ
宮中晩餐会を欠席した細野豪志環境相も同日の記者会見で「(地方の)首長が上京
し、ゴミの広域処理問題で東日本大震災の被災地を助けてもらえないかとお願いする
機会があったので、そちらを優先した」と説明した。

 

一川防衛相は国賓として来日中のブータン国王夫妻を歓迎する宮中晩餐会を欠席し、
何をしていたのかと思ったら、何と同僚議員のパーティーに出席したというのだから
驚きである。その際に「宮中で催し物があるが、こちらの方が大事だ」とあいさつし
ていたことが報じられており、国防を担う主要閣僚が国賓を迎えての晩餐会を欠席し
て同僚議員を優先したことは、そもそも閣僚としての質に欠けていると言わざるを得
ないのではないか。こう言った甘い考えで防衛相の職を果たせるとは思えないし、有
事にちゃんとした判断が下せるとも思えない。一川氏は9月の防衛相就任の会見で、
「私は安全保障に関して素人だが、これが本当のシビリアンコントロールだ」と述べ
たわけだが、これが全てを暗示していたのかもしれない。