たちあがれ日本の平沼代表は26日、都内で開かれた討論会で、国民新党の亀井代表
が年内の新党結成に意欲を示していることについて、「たちあがれ日本は何ら関与し
ていない。亀井氏の一人芝居だと思う」と述べた。その理由として平沼氏は「私たち
自民党の本当の保守派である安倍元首相や、民主党の保守的な人たちと我々とで政
界再編をしたい」と説明した。亀井氏は25日、東京都の石原慎太郎知事らと年内に
も新党結成を目指す意向を表明。平沼氏は亀井氏が新党構想を披露した24日の会合
に同席はしていたが、26日の発言は、亀井氏との連携を否定したものだ。

 

亀井氏がぶち上げた新党構想だが、かつての同志である平沼氏にあっさりと否定され
てしまい、構想そのものが頓挫していると言わざるを得ない。もともと亀井氏は救国
内閣の構想を持っていたとは言え、石原都知事はすでに高齢であり、政治活動を続け
られる時間は少ないだろう。また、簡単に保守的な人たちと括っているが、我が国に
真の意味で保守と呼べる政治家はいるとは思えない。仮にそう言った政治家を集めて
新党を立ち上げても、政界再編の起爆剤となり得る人数が揃うだろうか。今回の構想
で怒り心頭なのは民主党ではないか。与党である国民新党を率いる亀井氏が離反しよ
うとしていると見るであろうし、警戒するのは当然であろう。弱小政党でありながら
存在感を発揮してきた国民新党だが、一転して難しい立場となったようだ。