野田首相は9日夕、臨時国会閉会を受け記者会見し、一川防衛相と山岡消費者相への
問責決議が可決されたことについて、「大変残念だが厳粛に受け止めなければならな
い」とした上で、「懸案事項は山積している。襟を正し、職務遂行に全力をあげてほ
しい」と述べ、改めて続投させる考えを示した。一方、臨時国会で国家公務員給与削
減法案や郵政改革法案、労働者派遣法改正案が継続審議になったことについて、「じ
くじたる思いだ。次期通常国会で出来るだけ早期に成立を期したい」と述べた。

 

この臨時国会とはいったい何だったのだろうか。まともに議論もされず、単に時間を
空費しただけで終わったように思える。菅政権でも臨時国会で問責決議案が可決され
た閣僚を更迭し、内閣の小幅改造で通常国会に臨んだ。果たして、野田首相も同じ選
択をするのであろうか。一川氏、山岡氏ともに小沢グループに配慮して入閣させただ
けに、そう簡単には更迭出来ないわけだが、問責閣僚とされた両氏が更迭されない限
り、野党は審議に応じようとしないだろう。ねじれ状態の参院はますます機能不全に
陥り、重要法案は店晒しになる。むろん、野党側にも問題はあるだろうが、野田首相
の決断次第で、通常国会は正常化するはずだ。