防衛省は12日、航空自衛隊のF4戦闘機の後継となる次期主力戦闘機について、米
英豪など9か国が共同開発中の最新鋭戦闘機「F35」を選定する方針を固めた。1
6日に安全保障会議を開き、正式決定する。2012年度予算案には4機分を計上し、
将来的には約40機の配備を目指す。選定作業を行っている防衛省と空自はF35の
性能について、全方位の最新のステルス性に加え、地上レーダーやイージス艦などの
情報を統合し、パイロットに伝えるネットワーク力に優れている点を高く評価した。

 

中国が第五世代のステルス戦闘機を開発中ということもあり、防衛省は最新のステル
ス性を持つF35を選ぶのは必然であった。さらに我が国は共同開発国以外では例外
的に機体に関する機密情報を開示されるため、衰退の一途を辿る防衛産業の技術基盤
の維持に資すると判断したようだ。しかし、金属疲労試験の結果、機体に多数の亀裂
が生じる恐れが明らかになっており、生産が遅れることが予想されている。F35が
我が国に配備されるのは、数年後となるのは確実である。その間はF15を近代化の
ための改修を施して急場を凌ぐのか、何らかの対策を迫られるだろう。選択としては
正しいかもしれないが、不確定要素が多そうだ。