石原慎太郎東京都知事を党首とする新党構想が動き出し、20日に準備会合を予定
していることが16日分かった。国民新党が中心になり、たちあがれ日本や民主、自
民両党の一部議員にも参加を呼びかけている。準備会合を重ねた上で来年1月以降の
結党を目指す。「石原新党」構想は、国民新党亀井静香代表が唱えてきた。消費増
税をめぐって来年は衆院解散・総選挙が予想されることから、生き残りをかけて少数
政党や民主、自民両党の一部に同調する動きが出てきた。20日の準備会合は、新党
結成を視野に入れた政策づくりのスタートとしたい考え。

 

これまでも何度となく政界再編の起爆剤として、石原新党構想は出てきたわけだが、
あくまで構想段階で頓挫していた。しかし、民主党の退潮を見て衆院解散・総選挙が
近いと見てとった亀井代表がいよいよ動き出したようだ。この2年数か月を与党とし
て政権の一翼を担ってきたが、悲願である郵政改革法案は先送りされ続け、今のまま
では民主党と一緒に沈没しかねない状況にある。また、他の少数政党と同様に二大政
党の間に埋没するだけで存在感を示せない。公明党みんなの党のような中政党にま
で勢力を伸ばすには、新党構想で少数政党を束ねる以外に無いのだろう。都知事とし
ての実績がある石原氏を前面に出し、地方分権道州制導入を政策の柱とする方向で、
大阪市橋下徹新市長や愛知県の大村秀章知事らとの連携も狙うようだが、果たして
思惑通りに進むであろうか。注目したい。