民主党中島政希衆院議員が24日午前、国会内で記者会見し、党に離党届を提出し
たことを明らかにした。政府が群馬県の八ツ場ダム本体工事の再開を決定、党執行部
も政府の決定を容認したことを受けて「民主党を支持してきた広範の国民の信頼を裏
切るものと言わざるを得ない。到底容認することができない」とした。野田政権にな
って民主党議員が離党を表明したのは初めて。中島氏は党群馬県連会長代行。平成2
1年衆院選マニフェストに八ツ場ダム事業の中止を盛り込むよう訴えてきた。

 

八ッ場ダムの工事再開を決定した野田政権。「党として承服できない。国交省予算の
閣議決定は認められない!」と反対していた前原政調会長も、その判断に従わざるを
得なくなったようだ。かくたる展望も無いままに中止を宣言したことは、今回の迷走
からも明らかである。こうした無為な時間が地元にとって、どれだけの影響を与えた
ことであろうか。今回、中島氏が離党を提出したこと自体は、野田政権にさほどのダ
メージにはならないだろうが、対応のまずさは認めなくてはならないだろう。民主党
にやらせてみようと投票した国民の期待を裏切った。言ったことを守らない政党など
誰も信用はしない。