野田佳彦首相は7日、13日に断行する方針を固めた内閣改造人事の調整を進めた。
事実上更迭する山岡賢次国家公安委員長の後任に民主党平野博文国会対策委員長
浮上し、一川保夫防衛相の後任には羽田雄一郎参院国対委員長らを充てることを検討
している。一方、野党側は、山岡、一川両氏が昨年12月に参院で問責決議を受けて
いた経緯などから「改造は遅きに失した」などと一斉に批判を始めた。24日召集予
定の通常国会で、首相の任命責任を引き続き追及する方針だ。

 

改造は遅きに失した、それは誰もが思ったことであろう。山岡氏と一川氏を更迭する
のなら去年のうちで良かったはずだ。ここまで遅らせた理由は野田首相が決断出来な
かったからではないか。後任に名前が挙がっている平野氏や羽田氏がどれだけ有能で
あっても、そう言った判断ミスは取り返しが付かない。むしろ、野党に批判の材料を
与えただけではないか。通常国会を乗り切るためとの大義も、その場しのぎでしかな
いと言われればそれまでだろう。「安定感」「実直さ」と買われて首相になったはず
が、優柔不断さが目立つのは皮肉である。