13日に行われる内閣改造民主党役員人事で副総理での入閣案が浮上している民主
党の岡田克也前幹事長は11日、自らの入閣について周辺に「小説と想像の世界だ」
と述べ、消極的な考えを示した。岡田氏は昨年9月の野田内閣発足時に官房長官就任
を打診されたが、鳩山、菅内閣で外相と幹事長を務めたことを理由に固辞した経緯が
ある。民主党内にも「岡田氏は今回も入閣を固辞するのではないか」との見方が出て
いる。一方で、岡田氏は政治経験豊富で、首相の信頼が厚く、消費税率引き上げを柱
とする社会保障・税一体改革の司令塔としての副総理に適任だとの指摘がある。

 

野田首相は岡田氏を副総理に据えて自身の防壁としたいのか。その辺の意図を考えれ
ば岡田氏が入閣を固辞するのは当然のことであろう。自分が身を削って働いても野田
首相の手柄となってはかなわない、そう言った打算もあるのではないか。副総理と言
えば鳩山政権下での菅前首相が思い出されるが、国家戦略担当相なる実態がほとんど
無いような大臣を兼務していた。今回は岡田氏を副総理兼税制改革担当相として入閣
させるつもりなのであろうか。副総理とは名ばかりで、各党との調整役に終始させら
れそうなポストである。野田首相がきちんと指導力を発揮すれば、そのようなポスト
などいらないはずだが、果たしてどうなることだろうか。