民主党小沢一郎元代表は10日、BS11の番組収録で、消費税率引き上げについ
て「消費税や税制改革自体が悪いと言っているのではない。行政を根本から変える作
業を全くやらずに金がないから増税というのは国民への背信行為だ」と述べ、野田政
権の対応を批判した。消費税率引き上げ関連法案の対応では「法案に賛成とか反対と
かではなく、基本が理解できない」と語った。また、「民主党政権がここで失敗する
と、民主党も駄目、かといって自民党がいいのかとなり、当面は新しい動きのところ
にやってみるかという話になる」と述べ、今後、民主、自民両党以外の第3極勢力が
支持を集めるのではないかとの見方を示した。

 

小沢氏には珍しくメディアに登場して語る機会が多くなっている。それが焦りによる
ものなのか、何らかの決意をしての行動なのか、いずれにしても増税反対を明確にし
ている。民主党政権は圧倒的な支持を集めて誕生したものの、その反動はすさまじく
一気に支持も失った。任期満了を待とうが待つまいが、選挙となれば敗北するのは必
至である。一年生議員の大半は討ち死にとなるだろう。つまり小沢グループは一気に
激減することとなり、数の力でのみ影響力を発揮してきた小沢氏にとって大打撃とな
る。だが、小沢氏の見立て通り既存政党以外の第3極が今後のカギを握るのは間違い
無いのだ。もはや、二大政党制などと言う言葉は幻となった。政党が乱立する時代と
なるのではなかろうか。