野田佳彦首相は15日の衆院予算委員会で、26、27両日に予定する就任後初の沖
縄訪問について「いろんな曲折があったし、去年の沖縄防衛局長発言などを踏まえ、
まずは私がおわびすることがスタートだ」と述べ、米軍普天間飛行場移設をめぐる民
主党政権の迷走や、更迭された防衛省前沖縄防衛局長の不適切発言について県民に謝
罪する意向を示した。その上で、在日米軍再編計画見直しに向けた米側との協議の現
状や、普天間飛行場の固定化回避を目指す立場について県民に理解を得るため「政府
の基本的姿勢を改めて私から説明したい」と強調した。社民党服部良一氏への答弁。

 

ようやく野田首相の沖縄訪問が実現することとなった。先の宜野湾市長選で辛くも保
守系の候補が勝利したことで、野田首相もホッとしたことであろう。だが、自民党
連の新垣哲司会長は「佐喜真氏が勝ったからといって、国は安易に誤解しないように」
と言い切ったように、辺野古への移設を訴えて選挙戦を勝ち抜いたわけではないのだ。
それもそうだろう、そんな訴えをすれば革新系の候補を勢い付けるだけである。未だ
に鳩山元首相の「最低でも県外」発言は尾を引いている。民主党は外交担当の最高顧
問に鳩山氏を据えたことは、もはや笑うしかないだろう。