社民党は党大会最終日の25日、幹事長に重野安正氏の再任を決定した。重野氏の続
投に反対する阿部知子政審会長らが、労組出身で当選1回の服部良一衆院議員を幹事
長候補に擁立したため、1996年の党名変更以来、初めてとなる幹事長選挙の投票
を行い、重野氏が大差で服部氏を破った。幹事長人事は25日の両院議員総会でも、
重野氏の再任について阿部氏らが「現在の体制では一致結束できない」と反対し、調
整がつかなかった。服部氏の立候補で代議員による選挙が急きょ行われた。重野氏1
73票、服部氏57票で、重野氏は3選を果たした。

 

選挙のたびに党勢が縮小していく社民党だが、もはや誰が党首や幹事長を務めようと
も往時の勢いを取り戻すのは難しいだろう。さらには党本部も老朽化によって退去を
検討せざるを得ない状況にある。もはや存在意義すら失われていく社民党にとって、
最後に起きるのは内輪揉めによる衰亡だろう。福島氏は「対抗馬が出て見える形で決
まっていくメリットもある。選挙になって結果的に良かった。党が一丸となって頑張
っていくことは確認された」と語ったものの、額面通りに受け止めることは出来ない。
いよいよ社民党の消滅が現実のものとなるのかもしれない。